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*ESM [#e5a0310d]

coming soon
大谷-杉野によるeffective screening medium (ESM) 法 ([[Phys. Rev. B 73, 115407 (2006)>https://doi.org/10.1103/PhysRevB.73.115407]])を用いた電圧(電場)印加下でのスラブ計算を行う。表面垂直方向に開放境界条件を用いることで孤立したスラブの高精度な計算が可能となる。また周期境界条件の下でのスラブ計算で問題となるスラブ間の非物理的静電相互作用が無いため、双極子補正より効率的で正確な計算が可能である([[Phys. Rev. B 80, 165411 (2009)>https://doi.org/10.1103/PhysRevB.80.165411]])。


使用例:

&ESM
入力ファイルに&ESMで始まる以下のフィールドを追加

Z1 20.00000d0
 &ESM
  BOUNDARY_CONDITION BARE ! or BC1
 &END

CHARGE 0.0d0
ここでBAREはbare Coulomb potentialを意味し、開放条件でのスラブ計算の際に用いる。スラブは原点(z=0)近傍にあると仮定し、 z>|z1|の領域に比誘電率1 (真空)の遮蔽媒体存在下で、z=±∞で静電ポテンシャルの傾きが一定という境界条件を課し、Poisson方程式を解く。デフォルト値はz1=c/2、cは表面垂直方向の格子ベクトルの長さである。非対称スラブ計算の際に使用することが推奨される。

&END
スラブに一様電場を印加する際(キャパシターモデル)には以下のように設定

この例ではz=20の断面でポテンシャル勾配が0になるような境界条件でHartreePotentialが設定される。
また境界面での電荷量は0である。
 &ESM
  BOUNDARY_CONDITION PE1 | or BC2
  ELECTRIC_FIELD [electric_field (Ha/Bohr)]
 &END

z断面しか使えない。

xy面とz軸が直交していないとだめかもしれない。
帯電したスラブの計算を行う際は以下のようなフィールドを挿入

 &ESM
  BOUNDARY_CONDITION PE2 | or BC3
  CHARGE [excess/deficit charge]
 &END

この場合、z>z1に比誘電率∞の有効遮蔽媒質(金属)、z<-z1には比誘電率1の有効遮蔽媒質(真空)が存在する条件でPoisson方程式が解かれる。スラブの片側のみに表面電荷が誘起される。ここでexcess/deficit chargeは系が正に帯電する場合は正の値を、負に帯電する場合は負の値を指定する(余剰/不足電子数と反対符号であることに注意)。

その他 指定可能なキーワード
 Z_WALL 値
 BAR_HEIGHT 値
 ELECTRIC_FIELD 値
 EXTERNAL_POTENTIAL (or EXTERNAL POTENTIAL or EXTERNAL_BARRIER or EXTERNAL BARRIER)値
 IDEBUG

注意:現在の実装では面内の格子ベクトルと面外の格子ベクトルは直交していることを仮定しており、それ以外の場合に正しい結果を与えることは保証されない。

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