ここではQuantum-ESPRESSO 6.2をLinuxベースの一般的なコンピューター上でビルドするものとします。
まずホームディレクトリ(任意です)で以下のようにソース用、擬ポテンシャル用、計算用ディレクトリを作りましょう。
$ mkdir -p QE/src $ mkdir -p QE/pseudo $ mkdir -p QE/out
ソース用ディレクトリ(src)でqe-6.2.1 をgitlabより以下のようにダウンロードして下さい。
wget https://gitlab.com/QEF/q-e/-/archive/qe-6.2.1/q-e-qe-6.2.1.tar.gz
ダウンロードしたファイルを展開します。
$ gzip -dc q-e-qe-6.2.1.tar.gz | tar xf -
ここでは簡単のために展開したファイルの名前を変えておきます。
$ mv q-e-qe-6.2.1 qe-6.2.1
通常、qe-6.2.1ディレクトリで
$ ./configure
を実行し、make.incというファイルをシステムに合わせて編集します。あるいは以下のようにオプションを指定してconfigureを実行します。
$ MPIF90=mpiifort DFLAGS='-D__OPENMP -D__FFTW3 -D__MPI -D__SCALAPACK' FFT_LIBS=-lfftw3 SCALAPACK_LIBS='-lmkl_scalapack_lp64 -lmkl_blacs_intelmpi_lp64' ./configure --enable-openmp
configureが問題無く実行できた場合、さらにmakeを実行します。
$ make pw
これでpw.xがビルドできます。 それ以外のビルド可能なプログラムは引数無しでmakeを実行することで表示されます。
$ make
私はpwとpp、またphを利用することが多いので、以下を実行します。
make pw ph pp
QEに含まれるユーティリティーを利用するために~/.bashrcのコマンドサーチパスを修正します。
PATH=${PATH}:${HOME}/QE/src/qe-6.2.1/bin:${HOME}/QE/src/qe-6.6/PW/tools